ペトロ　ホアン　ドゥク　ロイ神父

全ての人は神に愛され、イエスの名により救いの恵みを頂くことが出来ます。 イエス・キリストは世を裁くのではなく、世を救うために来られました。 更にイエスは永遠の命を与えるために、この世界に来られたのです。 それを成し遂げるために、主は苦しみ、恥ずべき十字架上でご自分の命を犠牲にしたのでした。

イエス・キリスト自身は、人類への父の贈り物です。 イエスは父の独り子であり、神でありわたしたちの主でもあります。 彼は、神の立場と栄光を放棄し、人間の状態を引き受け、人間に仕え、33年間人々を救うためにたくさんの奇跡を行い、 御国について教え、最後にご自分の命を与えるためにこの世界に来たのです。 罪の罰から人類を救い、彼らが永遠の命を得ることができるように、十字架につけられ苦しみをお受けになりました。 贈り物がどれほど貴重で素晴らしいものであるかは、父なる神の愛はわたしたちに最愛の御子イエスを与えてくださっただけでなく御子といっしょにすべてのものを与えてくださり、 聖霊を与えてくださったことで分かります。

ヨハネ福音書では、「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。 神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。 御子を信じる者は裁かれない。信じない者は既に裁かれている。（ヨハネ福音書 3.16 ～ 18）」 と言われています。 御子は人類の罪の償いとしてご自分の命を与えることによって世を救いました。 イエスの十字架上の死によって神の最高の愛が現されたのです。 しかし、復活がなければ、愛の神の顔を十分に表現することはできません。 キリストの復活は、イエスの死の意味を完成しながら、神の力について語っています。

神は、人間になり、十字架で死ぬことなく、世界を救うことができました。 しかし、神がこの方法を選択したのは、人間に愛の深い経験を与えたかったからです。

教会はわたしたちの心を神の愛に向け、神がわたしたちを愛してくださったことを深く感じ、理解し、体験するようにわたしたちに勧めています。 神は全ての人々が救われ、永遠の幸せを受けることを望んでおられます。

神の御子であるイエス・キリストを信じることは、救いと永遠の命を頂く必須条件です。 それは、イエスを受け入れ、イエスと共に生きること、イエスのように生きるには、み言葉を生き、罪を捨て、悪い習慣を捨て、新しい人に生まれ変わることが必要です。 わたしたちは光の子として、真実に生き、善を行うことが出来るように招かれています。

「信じない者は既に裁かれている」 故意に御言葉を受け入れない者は、すなわち、神の独り子の名前を信じず、神の贈り物から自分自身を引き離すものは、自分を裁くことになります。 救いの恵みは罪の赦しと神のいのちに新しく生まれ変わる再生の賜物であり、三位一体の神の命の中に招き入れられるのです。 神はすべての人に救いを与えますが、それは信じるか、信じないか、光と闇のどちらを選択するか一人一人の選択にかかっているのです。 すべての人がそのどちらかを選択しなければなりません。

信仰は簡単なことではありません。 悪を行う者は光を憎み、光に来ないのです。しかし、真実に従って生きる人は光のうちに生き、誰もが、その人が神のみ旨に従って生きていると分かるのです。

愛は互いに応答が必要です。 人間が裁かれるかどうかは、神の愛にどう応答したかによるものです。 神は人間を裁くためではなく、全ての人を救うために来られました。 イエスの名によって救われるのです。 キリストは正しい太陽であり、すべての人、特に罪の闇に包まれている人に手を差し伸べます。 キリストは彼らを裁くのではなく、手を広げて彼らを迎え入れるのです。

わたしたちは、神の愛の招きに応え、真実に生き、いつもイエス・キリストの聖心にそって生き、キリストに信頼し、神の御言葉に従い、み旨を探し求めます。 同時に、神がわたしたちを愛してくださったようにわたしたちも他人を愛するように招かれ、他人の幸せのために最も貴重なものを与えるように望まれています。 例えば、わたしたちの健康や才能や時間などを困っている人々に与えることです。 特に、イエスを信じるようすべての人々のために祈り、神の言葉にしたがい、神が彼らに与えたい救いを得ることができるように、わたしたちは神の言葉に従って生きるのです。

現在、新型コロナで大変な状況の中に生きているわたしたちは、神の助けを願いながら、互いに助け合い、互いに受け入れ合うように招かれています。 このようにして、わたしたちは神への信仰、キリストの死を通してわたしたちに与えてくださった救いを証します。 そして、このようにして、わたしたちは神の愛を目撃し、神の中にいます。

＜ロイ神父の紹介＞